地元を離れて暮らしている中で妊娠すると、発覚して1ヶ月以内くらいのタイミングで、里帰りをするかどうかの決断に迫られる場合があると思います。
特に東京は、人気の産院はすぐに分娩予約が埋まってしまうため、妊娠8,9週のタイミングで病院を選ぶように推奨されていたりします。
こだわりがなければ、産む場所がないということはそうそうないと思うのですが、分娩方法(普通、無痛、和痛など)や病院の種類(総合病院、個人病院、助産院など)を選び出すと、こだわりができた頃には埋まってしまっているということにもなりかねません。
そのため、この時点で、里帰りするかどうか、さらに、産むと決めた地域に、どんな病院でどんな分娩方法ができるのかなどを調べる必要が出てくると思います。
私は産後クライシスと産後うつを恐れていたこともあり、そもそもの入り口で里帰りをするかどうかについてかなり迷い、結論を二転させ、結局、里帰りしないことを選択しました。
また、産院選びもどう選んでいいのかよくわからず、先輩ママさんにも話を聞かせてもらったので、一例として、どう考えて選択をしたのかを書いてみたいと思います。
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里帰りをする / しない検討
里帰りをするかしないかは、どちらの方がより、物理的、精神的負担が少ないかを考えると思います。
また、母の元への里帰り出産以外にも、実母や義母の手を借りるという点で、
- 義母のところへ里帰り
- 産後里帰り
- 実母や義母に手伝いにきてもらう
あたりも一緒に考えました。
うちの場合の検討内容を書き出してみます。
前提
まず、我が家の前提情報として、下記の状態でした。
- 実母、義母ともに遠方(お互いに車で3,4時間の距離)
- 実母は仕事+夜間の学校に通っている
- 義母も仕事あり
- コロナ禍で出産時の移動可能状況が読めない
- 夫はコロナ禍でリモートメイン(週1出社程度)
※ 里帰りをするなら、一緒に帰省することも検討可能性あり - 夫は育休1ヶ月は取得可能そう
- 私の産後うつリスクが通常よりやや高い(通常で、マタニティブルーズは9割、産後うつは1割と言われているが、精神疾患経験者はよりリスク高とのこと)
メリット / デメリット比較
上記前提のもと、友人、産院、心療内科でも相談をしながら、里帰りをする場合としない場合のメリット / デメリットを書き出すと下記のようになりました。
里帰りをするメリット
- 母という育児経験者が近くにいる安心感がある
- 私が気を遣わずに土日に頼れる人が増える
- 小児科・心療内科併設の総合病院が徒歩圏内
- 実母にもすぐに孫を見せることができる
里帰りをするデメリット
- 平日は母に頼れず、田舎のため他の公的/民間サービスも受けにくいかも
- 夫と一緒に帰省して平日に家事育児をしてくれたとしても、実母の家だと勝手が難しそう
- 帰省時、帰ってきたときと、環境変化が続く(精神的負担になる可能性が高い)
- 産後の心療内科を帰省先で新しく探す必要があるかも
- 仕事&学校に通う母に、睡眠や労働の負担をかけそう
- コロナ禍での移動リスクあり
- 赤ちゃん連れの長距離移動の負担が大きい
里帰りをしないメリット
- 夫が慣れている環境で家事・育児ができる
- 夫と育児スタートを揃えられる
→夫の家事・育児コミットが上がり、育休中に慣れる可能性高 - 公的サービス、民間サービスに頼りやすい
- 経過を知っている産科・心療内科に通い続けることができる
- コロナリスクは少ない
里帰りをしないデメリット
- 夫以外に気軽に頼れる人がいない
- 夫が家事・育児をしない場合は私の負担大
考えたこと
並べてみたときに、私が大事にしたいのは、夫と育児を一緒にできること、そして、自分の精神的負担が少ないことでした。
長期的に見たときに、夫と育児スタートが同じであることはその後の私の精神的負担を軽くするだろうと思い、里帰りするにしてもしないにしても、一緒にいられる状態にはしたいなと。
そして、実母が忙しい中、里帰りの一番のメリットは物理的ではなく精神的な実母のサポートだったので、オンラインで繋いで話ができればいいかなという結論に落ち着きました。
ちなみに、二転した理由としては、下記でした。
コロナだし、夫が育休を1ヶ月とれるなら、里帰りなしでいいか
↓
夫の育休が未決定。里帰りして、実母の土日の物理的サポートだけでもありがたいのでは。
↓
夫が、実家でのリモートが難しい可能性が高まる。里帰りによる2回の移動も精神的負担が大きいとアドバイスも受けて、里帰りなしに
また、義実家への里帰りについて、私自身は、サバサバした義母さんでかなり気を遣わなくてもよい家族と感じていたので選択肢に入れていたのですが、相方には「あなたの性格的に、特に長期だと、気を遣って休めないと思う」と言われ、そうなのかぁと思いつつ、客観的な相方の意見を大事にすることにしました。
産後里帰りについては、実際にやっているのは実家が近い(せいぜい車で数時間程度)方が多いようで、産後すぐに遠方の実家に帰るのは、私の体もお子の状態的にも難しそうだなと諦めました。
実母や義母手伝いに来てもらうことについては、ひとまず夫が1ヶ月育休をとれるのであれば、育休明けにもし少し来てもらえるならそれがいいかなぁと思いつつ、どちらも仕事をしているため、週末や連休+有給くらいかなぁと思い、メイン施策ではなく、+αとして考えることにしました。
どの選択がよいのかは、本当に実母、義母との関係性やそれぞれの生活状況、夫の仕事や育休状況にかなりよるんだろうなぁと思います。
里帰りしたけれど、合わなくてよりストレスが溜まったために、早めに里帰りをやめて帰って来る場合もあるみたいですね…。
産院選び
比較項目
里帰りをしないと決めて、関東での病院選びを始めました。
(里帰りを真剣に検討もしたため、里帰り先の産院も比較していたのですが…)
検討項目としては、下記でした。
- アクセス
- 分娩の種類
- 分娩費用
- 健診費用(口コミ)
- 先生や助産師さんの人柄(口コミ)
- +αのサポート(母親学級、ヨガ教室など)
- 診察待ち時間(口コミ)
- 緊急時の搬送先
- 施設の特色
- 立会いの有無(コロナ禍で中止も多い)
- 不育症への理解(不育検査実施/バイアスピリン服用受け入れ可否)
考えたこと
私の場合、妊娠10週までは東京の不育症外来がある病院に通っていたため、10週で不育症外来を卒業したタイミングで、健診も出産もできる病院としての選択でした。
そのため、不育症への理解が一定ある病院を前提条件としました。
また、不育症外来の特徴の一つに、TLC(Tender Loving Care)という精神的サポートも含まれているのもあり、その点も踏まえて先生や助産師さんと口コミで合わないだろう病院は省くことにしました。
ただ、分娩方法については、好奇心から人生で1回くらい出産の痛みを経験してみたいと思っており、無痛や和痛は検討しなかったため、それによる絞り込みはなし。
総合病院か個人病院かは迷ったのですが、いずれにせよNICU(Neonatal Intensive Care Unit:新生児集中治療室)やMFICU(Maternal Fetal Intensive Care Unit:母体胎児集中治療室)がある総合病院は近くにはなく、緊急時には少し距離のある病院まで搬送されるようだったので、不安もありつつもあまり気にしないことにしました。
あとは、最後に残った産院の中からは、コロナ禍でも立ち会いができる可能性が高そうなところで選択(HPのお知らせを見ながら&電話で確認しながら、コロナになってからも立ち会いができていた時期がどのくらいありそうかを判断)。
これらを踏まえて、分娩予約の可否を確認していったのですが、結果的に、健診費用は少なめ、出産費用は平均的な、医療介入を極力しない個人病院を選択しました。
(健診費用は、分娩費用が高いところが高い傾向にはあるようですが、ほとんど助成金でまかなえるところもあれば、毎回1万円以上はみ出るところもあるようで、高いところはかなり負担になるようです…)
コロナの影響で、健診時の夫の付添はNGだったのですが、代わりに完全予約制になったことで、待ち時間がほぼなくなったのは非常にありがたかったです。
また、健診の際、毎回かなり質問をしていたのですが、どれも丁寧に答えてくれ、また、健診後に助産師さんがサポートで話してくれるなどすごくよい産院だったなと思っています。
立ち会いについては、私の出産予定月の前月まではコロナでずっと立ち会い&面会中止だったのですが、ギリギリ立ち会いのみは再開になり、ラッキーなタイミングでした。
おわりに
以上、コロコロと考えを変えながら決断をした、私の産院選びでした。
そのとき、その方の状況、優先順位によって、いろんな選び方があるとは思うのですが、少しでも参考になっていれば幸いです。