妊娠中、赤ちゃんの成長とともにお腹が大きくなり、下から出てくるということは、もちろん前から知っていました。
が、具体的に何が起こっているのかは知らず、いざ自分が妊娠・出産に直面することで情報を集めていくと、
「人間の体って、すごい…!!!」
と思うことがたくさんあったので、その中でも特に私が衝撃的だったことをご紹介したいと思います。
- 妊婦の内臓は、見るも無残に押しつぶされる
- 胎盤は、妊娠中のためだけに作られて役割を終えると排出される臓器
- 出産時の「子宮口が開く」って文字通り
- 赤ちゃんは自分で定位置にスタンバイして、自分で出てくる
- 母親の血液・細胞内には、父親のDNAが入っている
- おわりに
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妊婦の内臓は、見るも無残に押しつぶされる
まずはこちらのイラストを。
…?!
これ、結構衝撃じゃないですか…?!
もともとあった内臓、どこ行った?!
こんなに潰れて大丈夫なの?!
かなり驚きました。
妊娠する前は、胎児がいる分お腹が前に突き出るくらいにしか思ってなかったんですけどね。
胎児の大きさは、お腹が前に突き出る分だけでは全然すまないんですよね。
内への影響も大!
元々、お腹あたりに存在していた内臓のほとんどが押しやられます。
その結果、直接胎児がいる部分ではない、胃や肺、膀胱なんかも小さく潰れるわけです。
骨盤も広がり、腰回りの神経も圧迫されます。
こりゃね、息も苦しいし、食欲減るし、消化しにくくなるし、頻尿になるし、いろんな痛みが出るわけです。
自分が経験するまでは、妊婦さんを見て、「お腹が大きくて、重くて大変そう…」とは思っていましたが、実際のところ、私は直接的な重さによる負担はそこまで気にならず。
とにかく内側の変化によるマイナートラブルがたくさん起こるんですよね。
ついでに腹筋も。
薄く伸びます。
さらに、
開きます。
上記イラスト右側の状態を腹直筋離開といい、8〜9割の妊婦さんで起きます。
アスリートでも、産後は腹筋ができなくなるわけです。(大山可奈さんの記事参照)
こんだけ体内が通常の状態とかけ離れてたら、産後戻るのに時間もかかりますよね…。
ちなみに、産後すぐは、お子が体外へ出たにも関わらず、妊娠7ヶ月くらいまでしかお腹が戻らないのですが、それも腹筋が元々のお肉を支えられなくなったためらしいです。
腹筋が戻るのに半年かかるので、お腹も半年くらいかけて凹んでいくのだとか。
(もちろん、本当にお肉が増えてる場合もありますが。)
胎盤は、妊娠中のためだけに作られて役割を終えると排出される臓器
出産時の「子宮口が開く」って文字通り
病院によりますが、臨月に入った36週頃から、内診で「子宮口◯センチですね〜」と言われ始めます(予定日や出産直前に入院するまで、全く子宮口の開きを見ない病院もあります)。
臨月頃から、1センチほど開いている方もいます。
体験談等を読んで、「へ〜」くらいにしか思っていなかったのですが、産院の出産準備学級に参加した際に模型を見ることで、やっとリアルに想像して衝撃…!
これ、上段右上から、少しずつ子宮口が開いていく模型なのですが、3センチから下段右の5センチになるときに、破水して羊膜が破れた想定で、下段の黒いのは赤ちゃんの頭だそうです…!
陣痛が10分間隔になり、出産開始となってからも、
「めちゃめちゃ痛くて入院したのに、まだ3センチ…」
という出産レポもよく見かけました。
3センチで痛いんですよ(個人差はあるので痛くない人もいますが)。
元々1センチの隙間もなく、ほぼ閉じてるところなんですよ。
10センチ開くって…
「鼻からスイカ」っていうのは、ほんとに物理的にそんな感じなんですね…。
36週で1センチ開いてるなんて言われる方は、1ヶ月は1センチ以上開きっぱなしなわけです。
また、陣痛開始から出産まで、初産で平均12時間と言われています。
子宮口が10センチになると、陣痛室へ移動になる病院が多いのですが、そこからでも2,3時間くらいはかかると言われます。
こんな、頭がつっかえて、出口がMax伸び切った状態が、2,3時間も続く…?!
赤ちゃんも頭が締め付けられて大変な中頑張ってるってことですね…。
ちなみに、全産院かどうかはわかりませんが、子宮口の開き具合は手を突っ込んで、指何本分開いているかで測るようです(指1本が約1cm)。
そして、子宮口繋がりの完全に余談ですが、お産を進めるために時々行われる「卵膜剥離」(通称「内診グリグリ」)は、子宮口に指を突っ込んで、人工的に頸管・子宮下壁と卵膜との間を剥がすことで、陣痛を促進しているようです…。
これはこれで衝撃…!
赤ちゃんは自分で定位置にスタンバイして、自分で出てくる
「逆子」という言葉は前から知ってはいましたが、よく考えてみると、逆に言えば多くの赤ちゃんは勝手に、頭を下にするってことなんですよね(下記、頭位)。
臨月になってくると、勝手に下りてきて骨盤の中に頭を突っ込み、母体の背中側に顔を向けて、スタンバイ。
(もちろん、みんながみんなそうなるわけではないので、いろんな対応策があるわけですが)
さらに、産まれてくるときは、自分が準備ができたタイミングで、下記の動画のように、自分で回旋しながら出てくるんです!
顔の向きも同じで、頭を出したあと、肩を通すために自分で90度回転するらしい。
10ヶ月かけて大きくなった子宮は、出産が訪れると収縮して、赤ちゃんを外の世界に押し出していきます。
— 助産師Ohko@妊産婦さんとママ・学生支援 (@neuvola_ohko) 2021年6月11日
骨盤の繋ぎ目はホルモンの影響で緩み、狭い骨盤の中を赤ちゃんは回旋しながら生まれてきます👶🏻
赤ちゃんが産道を通るイメージを持てると良いですね☺️🌿↓
pic.twitter.com/TPFRmbQC72
出産予定日というものはあるものの、いつ産まれても大丈夫な正産期は予定日の前3週間後2週間の計5週間もあり、母親にも産院の先生にも、いつ出てくるかはわかりません(予定帝王切開の場合は別ですが)。
すべて、赤ちゃんのタイミングです。
(母体の準備ができたタイミングという考え方もあると思いますが、いずれにせよ、外からはコントロールできず、体がタイミングを知っているってすごいなぁと。)
また、母親はいきみ方やいきみ逃しの仕方などを、助産師さんから教えてもらいながら出産するのに、赤ちゃんは本能的にこれを行ってるってほんとすごいし不思議…!!
ちなみに、いきむのは、出産時間が長引くと母親が辛いから(ときに、赤ちゃんが辛いこともありますが)で、万一母親の意識が無くなっていきめなくても、赤ちゃんは自力で出てこれるらしいです。
※ 下記で紹介している本より
母親の血液・細胞内には、父親のDNAが入っている
おわりに
以上、私が特に衝撃的だったことでした。
流産を経験した際に、心拍が止まったら自然と排出されるというのも驚きでしたが、普段は考えることもない、いろんな不思議が、妊娠・出産には詰まってるんだなぁと思いました。
もっとたくさんの変化がありますが、これだけいろんなことが起こっていれば、人の体にとって、一生モノの一大事ですよね。
「これも衝撃だった…!!」等あれば、ぜひ教えて下さい!