「愛情表現」というと、どんなものが思い浮かびますか？
愛情表現には５種類あると言われています。
キリスト教牧師でマリッジカウンセラーである、Dr. Gary Chapmanが提唱した、ラブランゲージというものです。
あなたは愛情を表現しているけれど、パートナーが喜ぶ方法でないためになかなか相手に伝わってなかったり、逆に、あまりパートナーが愛情表現をしてくれないと感じていても、よく考えるとすぐに思いつかない方法で表現してくれている場合もあります。
パートナーのためを思って、相手が何を喜ぶのかを考える行為は大変尊いものだと思います。
けれど、考えて行動しているのに、パートナーから「愛情表現が足りない…」「全然嬉しくない…」と思われていると、寂しいですよね。
パートナーシップを考えるにあたり、５つの表現を知っておくと少し楽になるかもしれないと思って書いてみます。
スポンサーリンク
５種類の愛情表現とは？
まず、下記の５つがラブランゲージと言われています。
１．言葉（Words of affirmation）
肯定的な言葉として愛情を表す。
励まし、感謝、強調、尊重などの言葉も含む。
２．一緒に過ごす時間（Quality time）
一緒にいる時間をもち、相手のための時間にすることで愛情を表す。
ただ長い時間を共にするだけでなく、相手のために注意を注ぐ。
３．プレゼント（Receiving gifts）
贈り物をすることで、愛情を表す。
値段ではなく、相手のことを考えたという想いに重きをおく。
４．相手のためのサービス的行動（Acts of service）
相手が必要としていることを手助けすることで愛情を表す。
家事や仕事などを実際に体を動かして行動する。
５．スキンシップ（Physical touch）
非言語で、ボディランゲージやスキンシップで愛情を表す。
性的な触れ合い以外のスキンシップも含む。
５つを眺めてみて、いかがでしょうか？
自分とパートナーの愛情表現を考える
考える観点
愛情表現は、５つのうちの「この表現方法でないと絶対イヤだ！」ということはないと思います。
どれがより嬉しいか、重み付けで表されるイメージです。
個人的には、下記の４つの観点で、現在の重み付けを考えてみるのがよいのではないかと思っています。
①自分が表現する方法
②自分が受け取って嬉しい方法
③パートナーが表現する方法
④パートナーが受け取って嬉しい方法
こんなズレが起こっていないか？
あなたは何を考えて愛情を表現している？
①自分が表現する方法 については、何度も考えたことがあるのではないでしょうか。
付き合ってすぐの頃などは、
④パートナーが受け取って嬉しい方法 = 多くの人が受け取って嬉しい方法
として、一人の人間としてのパートナーではなく、一般的な男性、一般的な女性が求めるものランキングなどをググってみるかもしれません。そして、それを①自分が表現する方法 にしようとすることも多いでしょう。
例えば、「女性って、"愛してる"って言ってほしいのか。たくさん言おう！」と思うかもしれません。
けれど、もしかしたら、「言葉だけだと軽くしか聞こえないから、何度も言われすぎると信じられなくなる」と感じる人もいるかもしれません。
または、「自分がこれが嬉しいから」と、
④パートナーが受け取って嬉しい方法 = ②自分が受け取って嬉しい方法
だろうと仮定する方もいらっしゃるのではないでしょうか。
例えば、自分は手紙をもらうと嬉しいから、パートナーも手紙を受け取るのが嬉しいはずだと思ってお手紙を書くかもしれません。
けれど、もしかしたら、電子的なメッセージの方を好む人は、「物理的な紙を受け取ると捨てられないしどう保管していいかわからないから困る」と思う場合もあるかもしれません。
他にも、自分が得意だからと、①自分が表現する方法 を選ぶこともあるかもしれません。
例えば、パートナーの仕事の悩みを、自分が手を動かすことで解決しようとするかもしれません。
けれど、それよりも、一緒にいる時間にしっかりと話を聞いてくれることの方を求めているかもしれません。
パートナーはどんな風に愛情を表現してくれている？
逆に、③パートナーが表現する方法 について考えてみてはいかがでしょうか。
③パートナーが表現している方法 ≠ ②自分が受け取って嬉しい方法
のとき、実は気づかないけれど、たくさん愛情表現をしてくれている可能性もあります。
例えば、②自分が受け取って嬉しい方法 が、一緒に過ごす時間だけどなかなか一緒に過ごす時間をとってもらえないと、「パートナーは私のことを好きじゃないのでは…」と考えてしまうかもしれません。
けれど、パートナーが実はよくお菓子やお花を買ってきてくれていて、それをあなたが愛情だと感じていなかったということもあるかもしれません。
状況や不得意なことも影響する
自分や相手の状況も影響します。
例えば、④パートナーが受け取って嬉しい方法 が「一緒にいる時間」のとき。
自分は仕事が好きで、一緒にいる時間をパートナーが求めるほど作れず、一緒にいる時間を作れたとしても時々仕事が入ってくるということもあるでしょう。
その場合、もしかしたら、時間はかけられないけれど、パートナーが２つ目に求めている方法（例えば「言葉」）でたくさん伝えることが大切になってくるかもしれません。
また、愛情「表現」なので、自分が不得意な表現方法もありますよね。
例えば、「好き」と言葉にして伝えるのはこっ恥ずかしくてなかなか言えないけれど、プレゼントはしっかり気合を入れて選ぼうとしているという人も多いのではないでしょうか。
けれど、パートナーはプレゼントではなく、言葉を強く求めていて、あなたからの言葉の表現がないために、相手がこの先離れていってしまうことがあるとしたら？
もしかしたら、自分を少し変えてでも、パートナーに喜んでもらいたいと思うかもしれません。
また、不得意なのに、自分のために変えてくれたとわかることで、相手に伝わる想いもあるかもしれません。
とはいえ、不得意なことを無理に続けることで、あなた自身への負荷がかかり過ぎては、長く続く関係にはなれないでしょう。
理想の状態って？
一番ラクなのは、①〜④が全て一致していることでしょう。
①自分が表現している方法 = ④相手が受け取って嬉しい方法
= ②自分が受け取って嬉しい方法 = ③相手が表現している方法
自分がやってくれて嬉しいから、その表現をしていたら、相手もそれを嬉しいと思ってくれて、かつ、同じ表現方法で表してくれる。
その場合、お互い楽に嬉しさでいっぱいの状態になるかもしれません。
けれど、５種類それぞれの重みも異なりますし、１つ１つの中にも、頻度、内容、細かい表現方法までいろいろとあるので、なかなか全て完璧に完全一致！ということはないでしょう。
何が理想かは、ふたりの価値観だけでなく、二人の状況、得意不得意によっても異なります。
そのため、ふたりにしか決められないものだと思っています。
ただ、できる限り、
①自分が表現している方法 と ④相手が受け取って嬉しい方法
②自分が受け取って嬉しい方法 と ③相手が表現している方法
は一致できるのであれば、寂しさはなくなっていくのではないかと思っています。
そのためには、やっぱり努力が必要だと思います。
どうやってパートナーが喜ぶことを知るの？
これも、どんな方法がよいのかは、ふたりによると思っています。
・聞いてみる
（さらっと日常の中で / しっかり時間をとって話し合う / 一緒にチェックテストをしてみる）
・全部やってみて反応をみる
などでしょうか。
ただ、全部やってみて反応を見ようとするとき、パートナーの反応はその他の状況によっても変わってくるので、考慮することがたくさん出てくると思います。
できれば、状況も含めて直接聞けると確実だと思います。
ただ、言葉にして感じることを伝えてもらうには、ふたりの間に心理的安全性があることが前提になってくるので、日頃から何でも話しやすい環境作りをしておく必要もあります。
また、逆に、自分が求めているものを、相手にしっかり伝えておくことも大事だと思います。
伝えようとしないと、伝わらないですからね。
いきなりリクエストをするのが難しい場合は、パートナーが最も嬉しいことをしてくれたときに、しっかり喜んだり感謝を伝えたりすることから始めてみてはいかがでしょうか。
リクエストすることで、自分自身が楽になることもあるでしょうし、相手に無駄な労力や寂しい想いをさせないことにも繋がると思います。
自分がやってもらって嬉しい愛情表現を知るテスト
自分が受け取って嬉しい愛情表現は何かを調べるために、The 5 Love Language（英語）にて、無料で簡単なテストを受けられます。
自分が受け取って嬉しい方法の重みを理解するためのテストです。
テストと言っても、2択のどちらがより重要と感じるかを選択していき、選ばれた答えの割合を出すだけの簡単なものです。
が、英語のみなので、下記に日本語にしてみます。
ご興味あれば、ぜひ回答をメモしながらやってみてくださいね。
テストスタート
「あなたにとって、どちらがより意味のあることだと感じるか」、下記31個の２択にアルファベットで答えいきましょう。
31問全て答え終わったら、選択したアルファベットの数を数えてください。
１．
A：特に理由なく、パートナーが愛あるメッセージ（手紙、メールなど）をくれること
E：パートナーとハグをすること
２．
B：パートナーと２人きりの時間を過ごすこと
D：パートナーが実用的に私を助けてくれること
３．
C：愛のしるしとして、パートナーとプレゼントを交換し合うこと
B：邪魔されることなく、パートナーとゆっくり余暇の時間を過ごすこと
４．
D：予期せず、パートナーが私のために何か（洗濯、食器洗い等）をしてくれること
E：パートナーと触れ合うこと
５．
E：公共の場で、パートナーと手をつないだり腕を組んだりすること
C：パートナーからサプライズでプレゼントをもらうこと
６．
B：特に何をするでもなくとも、パートナーの近くに一緒にいること
E：パートナーと手を繋ぐこと
７．
C：パートナーがプレゼントをくれること
A：パートナーが「愛してる / 好きだよ」と言ってくれること
８．
B：パートナーのそばで座っていること
A：特に明確な理由がなくとも、パートナーが褒めてくれること
９．
B：パートナーとぶらぶらお出かけする機会を得られること
C：予期せず、パートナーがちょっとした贈り物をくれること
10．
A：パートナーが「あなたのおかげで私も嬉しいよ」っと言ってくれること
D：パートナーが私のタスクを手伝ってくれること
11.
B：パートナーと一緒に何かをすること
A：パートナーから励ましの言葉をかけられること
12.
D：パートナーが、何か良い言葉をかける代わりに、私のために行動してくれること
E：ハグをすることで、パートナーとの繋がりを感じること
13.
A：パートナーが褒めてくれること
C：パートナーが、私のことを本当によく考えてくれたとわかるプレゼントをくれること
14.
B：ただパートナーと一緒にいられること
E：パートナーがマッサージをしてくれること
15.
A：私が達成したことに対して、パートナーがポジティブに反応してくれること
D：パートナーが特に好きなわけではないこと（かつ、好きではない事実を私も知っていること）でも、パートナーが私のために何かをしてくれること
16.
E：パートナーと頻繁にキスをすること
?C：私が好きなことに対して、パートナーも興味を示してくれること
17.
D：私がやらなければならない仕事を、パートナーが手伝ってくれること
C：私がわくわくするようなプレゼントをパートナーがくれること
18.
A：パートナーが私の容姿を褒めてくれること
B：パートナーが私の話をしっかり聞いてくれて、私の感情を理解してくれること
19.
E：公共の場でパートナーと性的でないスキンシップをすること
D：パートナーが私のために用事(お使い・雑用)をしてくれること
20.
D：家事や仕事について、パートナーが自分の分担以上の作業をしてくれること
C：パートナーが私を考えてくれたことがと伝わるプレゼントをもらうこと
21.
B：一緒に話しているときに、スマホを見ないこと
D：私へのプレッシャーを和らげるために、パートナーが自分自身らしい方法ではないことをしてくれること
22.
C：プレゼントをもらえると予想できる日（誕生日、クリスマス等）を楽しみにすること
A：パートナーから感謝の言葉を受け取ること
23.
C：私がいない旅行でパートナーがちょっとしたお土産を買ってきてくれること
D：私がやることになっているけどストレスを感じていることの面倒を見てくれること
24.
B：私が話しているときに途中で遮らないで聞いてくれること
C：プレゼントを贈り合うことが、パートナーシップで重要な点であること
25.
D：私が疲れているときに、パートナーが助けてくれること
B：パートナーと一緒に、どこかに出かけること
26.
E：パートナーと親密に触れ合えること
C：何でもない日に、パートナーがいつもの道で手に入れたちょっとしたプレゼントをくれること
27.
A：パートナーが私に励ましの言葉をかけてくれること
B：パートナーと一緒に、趣味などの活動ができること
28.
C：パートナーが感謝のしるしとしてちょっとしたプレゼントをくれること
E：普段の１日の中で、パートナーとたくさん触れ合えること
29.
D：パートナー自身も忙しいにも関わらず、私を助けてくれること
A：パートナーが「感謝しているよ」と私に言ってくれること
30.
E：しばらく会えなかったあと、パートナーを抱き合えること
A：パートナーにとって私がどのくらい重要かを伝えてくれること
31.
E：パートナーと手を繋ぐ
D：パートナーが予期せず私のために何か（洗濯や食器洗いなど）をしてくれること
結果、A, B, C, D, Eはそれぞれ何個選択されましたか？
A： / 12
B： / 12
C： / 13
D： / 13
E： / 12
（独り言：なぜ、質問数が5C2=10の倍数でないのかは不明...。重み付けとかあるのかな。）
このテストをパートナーと一緒にやってみると、今までにお互いが表現していたことは、お互いが喜ぶものになっていたか、どうすればもっと喜んでくれるのかについて、話すきっかけになるかもしれません。
せっかく愛情を表現するなら、しっかり伝わっている状態にできるといいですよね。
気になる方はぜひ、少し時間をとって考えてみてくださいね。
以上、ラブランゲージについてでした！
